トーキョーケルン

よくある感じの日記ブログ

文章には「誰に対して作るのか」という視点が必須だよ、という話

誰のためのUX?UXデザインのためのペルソナデザイン

何かプロダクトや記事などを作る際には、「誰に対して作るのか」という視点を常に持っておく必要があります。 そして、UX研究の分野では、単にターゲットを設定するのではなく、パーソナリティにまで入り込んだ”人物像”を作っていくことでよりユーザーの理想に沿ったモノが作成できるのでは、と提唱されています。

そして、「誰に対して作るのか」というのは、プロダクト作成など大業なもので無く、日常のナレッジ作成、あるいはメール、あるいはツイートなどでも重要です。

そう感じたエピソードが最近あったので、書き残しておきます。

同じことを言いたくても、単語選びは異なる

突然すいませんが、「シナノレッド」という名前の林檎があるそうです。 そして、林檎は果物の一種です。

とあるエンジニアの方が作成してくれたガイドのなかに、「シナノレッド」という単語で説明がされていました。 それの確認依頼を受けて、自分は「果物」とその単語を書き直しました。「シナノレッド」という単語では、多くの人がその意味合いについて理解してくれないだろうと思ったからです。

そうすると、エンジニアの方から、「それだと表現が広くなりすぎて、詳しい人が読んだ時に逆に意味がわからなくなる」という指摘を受けました。

特定すればするほど、わかりやすくなるしわかりにくくなる

言葉は、より細分化した単語を使えば使うほど、詳しい人にはわかりやすくなります。 一方、その単語を知らない人にとっては、言葉の意味がわからないので、わかりづらくなります。

今回は、自分とエンジニアで、対象としているユーザー層が異なっていることが原因でした。そして話し合い、「林檎」という間の言葉に落ち着きました。

伝えたければ、誰に伝えたいかを考える

このように、「シナノレッド」的単語が多く使われている文章って、世の中にはかなり溢れています。 書いた人はプロダクトやサービスの内容について詳しい人なので、「シナノレッド」でわかるし、それは決して誤ったことを書いているわけでは無いからです。

しかし、本当にそのメッセージを伝えたいのであれば、もう一歩踏み込んで「誰に伝えたいか」を考えなければならないのでは、と思います。

ちなみに今回の文書では「ペルソナ」という単語を自分は使いませんでした。 このことによって、UXの分野に明るくない人にはわかりやすく、UXの分野に詳しい人には、わかりづらい文章になったと思います。